高照寺の乳公孫樹

 

JR外房線勝浦駅から徒歩約15分の街中にあります。樹齢千数百年、高さ9メートルの大イチョウがあります。枝から乳房のようなものが垂れ下がり別名「乳イチョウ」と呼ばれています。妊婦の方や女性の参拝が多く、県の天然記念物に指定されています。


高照寺の乳公孫樹の由来

今から1000年あまり昔のこと。勝浦あたりは冷害で稲も実らず、たのみの海もしけ続きであった。貧しい茂兵衛どんの家も、ろくに食うものがなく、嫁のおきぬさんは赤んぼうがいるのに、乳が出なくなってしまった。

困りはてたおきぬさんは「いっそ海に入ってしまおう」と海に向かう途中、お経の声にひきこまれて高照寺に入っていった。お坊さんは、子を背った母親に気づくと理由を聞いて、乳が出るように一心にお祈りをしてくれた。

つぎの朝、おきぬさんは胸が張って重たい感じで目が覚めると、乳がボタボタと出てきたのだった。この話を聞いて、乳の出なくて困っていた人々がお寺に入ってお経をあげてもらうと、必ず乳がでるようになった。

お坊さんが亡くなると、村人たちはその徳をしのんで一本のイチョウの木を植え木が大きくなると、横枝から乳のようなものがたれ下がったので、この木を「乳イチョウ」と呼ぶようになった。今でもこの木にお参りすると必ず乳が出るという。


 

タイトル画 : 本宮ひろ志
画協力 : 本宮企画・小松D室

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